365 Portland

ポートランドのストリート・アーティスト。

Jeremy10ストリートをさすらうポートランドの吟遊詩人。

アーティストが様々なパフォーマンスを繰り広げるポートランドの街角。やっぱり音楽とビジュアルアートが中心だけれど、きょう紹介するのは全く異色のストリート・アーティスト、ジェレミー・M・ブラウンロウ。彼はストリートに現れる吟遊詩人だ。
自転車に古いスミスコロナのタイプライターを積んで、ストリートからストリートへ。あるいはブロック・パーティへ(※通りを塞いで開催するネイバーフッドのお祭りイベント)。はたまたスーパーマーケットの売場へ。現代の吟遊詩人は神出鬼没だ。通りかかる人からいわゆる「お題」を貰ってその場で詩を作るスタイル。つまり、即興詩人でもあるわけだ。一時、日本でも「ノマドワーカー」って言葉が流行ったけど、吟遊詩人って、それを地で行くワークスタイルだと言えるかも。
トップの写真:ジェレミー、ノース・ポートランドMississippi Aveの路上で。

TypewriterTroubadour

NEポートランドのアルバータ・ストリート・フェア。通りかかる人が何となく遠巻きに、でも興味津々で様子を伺っている(私もその一人!)。Photo:TM

ジェレミーの「仕事場」。自転車にタイプライターを積んでどこへなりとも。

ジェレミーの「仕事場」。自転車にタイプライターを積んでどこへなりとも。

ポートランドの地元スーパーNew Seasonsの店内で。こういうアーティストを受け入れるスーパーの方もやっぱりポートンランド的。

ポートランドの地元スーパーNew Seasonsの店内で。こういうアーティストを受け入れるスーパーの方もやっぱりポートンランド的。

通りすがりの人がお客さんだから「売上げ」はまったく予想がたたない。でも、ポートランダーは好奇心が強くて変わったことを面白がる人が多いから、依頼者は結構たくさんいるんじゃないかと思う。

差し掛けている傘はジェレミーの定番、ポートランドのPがペイントされている。タイプする間はお客さんが持ってあげるワケね。

差し掛けている傘はジェレミーの定番、ポートランドのPがペイントされている。タイプする間はお客さんが持ってあげるワケね。写真:Margaret Jacobsenさんのインスタグラム

料金は依頼した側が決めることになっているので、自分が納得できる金額を渡せばいい。フェアなどでは10ドルくらいの定額料金の時もある。オンラインでも注文できて、たとえばEstyを通じてのオーダーは20ドル+郵送料。https://www.etsy.com/people/typewritertroubadour

タイプライターのケースに書かれている文言。「注文作詩:あなたのお題で、お好きな値段で。

タイプライターのケースに書かれている文言。「注文作詩:あなたのお題で、お好きな値段で。

なんと家で採れた野菜とか、現物で払う人も! ポートランドっぽいなー(笑)。

なんと家で採れた野菜とか、現物で払う人も! ポートランドっぽいなー(笑)。

実は私はいま長期帰国中で、その上、先頃はこの1年で4回目の入院をしてちょっとメゲ気味。そんな折にふとジェレミーのことを思い出し、日本から詩をオーダーしてみた。それにとても元気付けられたので、個人的な内容だけど紹介しますね。長くなるけど行替え等、できるだけそのままで。

そして届いた彼の詩。素朴なタイプ文字がまたいい感じ。Photo:TM

そして届いた彼の詩。素朴なタイプ文字がまたいい感じ。Photo:TM

Each day I wake

I know it is a blessing

Just like before

but now

I know I am truly living

fighting the good fight

with a brave face

For I carry wounds that have

become part of me

I cannot ignore their cries

and each day I wake

I show up fully to receive

The gifts of my struggle

*Poem by Typewriter Troubadour August 2017

英語がとてもシンプルなので分りやすい。それがよけい気持ちに響いた。私のためにプレーン・イングリッシュで書いてくれたのかも知れないな。「お題」が何だったかは、ヒ・ミ・ツ。

ビンテージのスミスコロナが定番。ストリートに座ってタイプしていたら、近づいて来ていきなりタイプライターを置いて行った人もいたとか!

ビンテージのスミスコロナが定番。ストリートに座ってタイプしていたら、近づいて来ていきなりタイプライターを置いて行った人もいたとか!

ポートランドのストリート・アーティストは雨にメゲてられないよね。パール地区のパウエルズ書店の前がきょうの仕事場。

ポートランドのストリート・アーティストは雨にメゲてられないよね。パール地区のパウエルズ書店の前がきょうの仕事場。

サンフランシスコの有名書店「シティライツ」の前で。吟遊詩人だからポートランドだけでなくあちこちを旅する。

サンフランシスコの有名書店「シティライツ」の前で。吟遊詩人だからポートランドだけでなくあちこちを旅する。

もしポートランドに来て彼を見かけたら、ぜひ詩を注文してみてほしい。世界でただ一つだけ、あなたのための詩はおそらくどんなモノより心に残るポートランドのお土産になると思う。もちろん、誰かのために作ってもらうのも素敵ではないかな。

ジェレミー・M・ブラウンロウ。この何とも言えないスマイルが彼のトレードマークかも。

ジェレミー・M・ブラウンロウ。この何とも言えないスマイルが彼のトレードマークかも。

*TMの表記のない写真はすべてジェレミーの好意により掲載させて頂いた。Photos without credit “TM” are by courtesy of typewritertroubadour.com
なお、女性が傘をさしかけているのもTypewriter Troubadourサイトの掲載写真で許可を得ているが、元はマーガレット・ジェイコブソンさんのインスタグラム投稿らしい。マーガレットさんのインスタグラムはmargejacobsenで。

4 comments for “ポートランドのストリート・アーティスト。

  1. まーきん
    09/19/2017 at 12:48

    こんにちは!百木さんいま帰国中なんですね。体調いかがですか?お身体大事にしてください。ジェレミーさん、世界街歩きに出た方ですよね。去年の旅行中世界街歩きと思われるカメラクルーをみかけてて、どこが映るか楽しみにみたんですよね。テレビでは、確かパウエルブックストア前にいらっしゃいましたよね。その近辺はいつもウロウロしてたのですが残念ながらジェレミーさんに遭遇することはできませんでした。

    • 百木
      百木
      09/19/2017 at 15:09

      まーきんさん、「世界街歩き」は見逃してしまって残念だったのですが、ジェレミー出てたんですね! 確かに本屋さんの周辺には割と出没しているだと思います。いつもニコニコして、何だか可愛いスタイルをしているんですよ。

      身体のことを心配して下さってありがとうございます。結構マレな疾患なので治療がなかなか難しいらしいです。でも、日常的には元気にやってますので。

  2. rucola
    09/23/2017 at 08:17

    はじめまして!
    素敵な詩ですね。タイプライターの文字も!20年前フィラデルフィアに語学留学していた際、遊びで取っていた(その割りには徹夜して課題仕上げたりして)建築デザインのクラスの先生が、ポートランドは良い街づくりをしているのよ、と話していたのを覚えていますが、こんなにも個性豊かな魅力的な街だったのですね。行ってみたいな~
    お身体いかがですか? 私も数年前、長年の夢実行目前に病気発覚で白紙にということがありましたが、今は元気になりまた実現に向けて日々struggling… 私も詩に元気いただきました!ありがとうございます。早くご病気が良くなりますように。

    • 百木
      百木
      09/23/2017 at 14:38

      rucolaさん、はじめまして。ジェレミーの詩、なかなか素敵でしょう。rucolaさんにも気に入って頂けたならとてもうれしいです!

      ポートランドはとても変わりつつありますが、いろいろな面で他のアメリカの街とは随分違っています。私はニューヨークも長かったのですが、ちょうど真反対のカルチャーですね。でも、今、ニューヨークでもブルックリンとか、少し外れたエリアである種のムーブメントが起きていて、それがポートランドに通じるような流れなんですね。アメリカも大型消費文化や都市の競争社会に飽き飽きしたした若い人達が、あちこちで新しい波を起こしつつあるのかもしれません。ぜひ一度、ポートランドにいらしてみてください。

      体調を気遣ってくださってありがとうございます。よかったら、またコメントしてくださいね。

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