365 Portland

ポートランドのスピリチュアル。

tarotアメリカ第一の無宗教な街のよりどころ。

ポートランダーは教会に行かない。知っての通りアメリカはキリスト教国家で、大統領就任時にだってバイブルに手を置いて宣誓するし、今でも学校では「ただ一つの神のもとで」みたいなプレッジをやるところは多いはず。そういう国柄でありながらポートランドは宗教的無所属層42%(全米主要30都市で最高率)。実感ではこの割合はもっと多いかもしれない。

では、みんな不信心者で、神なんて何とも思っちゃないのかっていうと、やっぱりそんなことはない。特定の宗教や宗派に属していなくても、「それぞれが自身のスピリチュアル・パス(精神・魂の道筋)を求めている」。そう語ったのは、実はノースウェストのノブヒル地区にあるスピリチュアル本屋「ニュールネッサンス・ブックショップ」のオーナー、ジェレミーさんだ。

ノブヒル地区にあるルネッサンス・ブックストア。ポートランドのスピ殿堂。

ノブヒル地区にあるニュールネッサンス・ブックショップ。普通の家を改造した店舗は今やポートランドのスピ殿堂。

この店は私のガイドブックでも紹介しているが、ブックショップといってもとにかく置いてあるスピ・アイテムは半端ない。その筋の専門家から、ちょっとギフトを探したいという人まで、誰のニーズにも合う充実ぶりだ。ジェレミー夫妻が普通の一軒家でこの店を開いたのは30年くらい前。最初はヒッピー的な客層だったが、スピリチュアル・カルチャーがその裾野を広げるに伴って拡張し、今ではノブヒルの中心ストリート23rd St.に面した戸建3棟に渡って展開している。

パワーストーンもここではナチュラルな感じ。アクセサリーもあるが、ルースストーンをお守り的に持つ人が多いみたいだ。

物販のほかに、瞑想やヨガのワークショップや講話など毎日いろいろなプログラムを提供しており、今やニュールネッサンス・ブックショップはポートランドで人気のスピリチュアル・センターのような位置付けになっている。そもそもはジェレミー夫妻がアジアを旅しながら買い集めた小物を販売し始めたのが発端と聞いたが、恐らく彼ら自身も若い時分にヒッピーライクな暮らしをしていて、チベットを始めアジアを放浪していたと思われる。先見の明があったというか、なかなかのビジネス上手だったのかも。

右側の棚は音叉、左下はクリスタル・シンギングボウル。

右側の棚は音叉、左下はクリスタル・シンギングボウル。

日本でもスピリチュアル・ブームは続いていると思う。パワーストーンをはじめ様々なアイテムが紐付けられて一大マーケットを形成していると聞く。多くの人はそれを割と軽いノリで楽しんでいるのだろう。ポートランドでもそういう人もきっと少なくない。この店のアイテムもその多くはほぼホビー的なものといっていい。

ただ、冒頭のジェレミーの言葉も真実を突いている気がする。アメリカ人のメンタリティというのは個人と神との一対一の「契約」がベースと聞く。「既存の神」にその繋がりが持てない人は、自分なりの拠りどころを求めていくというのは自然なことだし、納得できる話だ。

世界のヒーリング・ミュージックを集めている。セレクションは非常に豊富。

世界のヒーリング・ミュージックを集めている。セレクションは非常に豊富。

私自身、特定の宗教は持たないけれど、療養生活をおくる中で必然的に生命やこころのありようを考える機会が多く、精神的なよすがを求めてスピリチュアルな本などもいろいろ手にした。ことに西洋医学的な標準治療を結果的に受けなかったので、肉体からのアプローチだけではなく、より自身のこころや意識の働きというものにフォーカスしてきた。だから、それぞれのスピリチュアル・パスを求めるという話はとても理解できる気がするのだ。

雑貨アイテムもかなりのバラエティ。

雑貨アイテムもかなりのバラエティ。何だかよく分らない物も多くて興味をそそられる。

そして宇宙の真理を求めつつ、教義や縛りごとのない自由な拠りどころを探す、そんな人々がポートランドに多いということ。それはもしかしたら、この街の風土を形づくる上でバックグラウンドになっているのかもしれないなと思った。

日本でも最近人気の曼荼羅の塗り絵。

日本でも最近人気の曼荼羅の塗り絵。

お茶の種類だけでも100種類以上はある。

お茶の種類だけでも100種類以上はある。

ニュールネッサンス・ブックショップは「裏」ポートランドのマストショップの一つに挙げてもいい店だ。

New Renaissance Bookshop
www.newrenbooks.com

 

 

 

 

 

 

6 comments for “ポートランドのスピリチュアル。

  1. conomi
    05/13/2017 at 12:11

    百木さん、こんにちは

    わたし、行きましたよこのショップ!
    ガイドブックを見て(笑)

    ポートランドの宗教的背景に驚きました。
    42%!!そんなに!!

    そんな場所において、ジェレミーさんの言葉
    『それぞれが自身のスピリチュアル・パス(精神・魂の道筋)を求めている』は、
    とてもよくわかります。

    わたし自身が気にしているからかもしれませんが、
    「星読み」「マヤ暦」などのスピリチャルから
    コーチングなどのテクニックも心を重要視していると感じます。

    『911』『311』・・・
    世界中の人々が何を大切とするかと自身に問いはじめていると
    思えてなりません。
    もちろんわたし自身もです。
    高度経済成長の中育ち、バブル世代のわたしは
    お金を得る=成功=正しい
    のスパイラルからなかなか抜け出せないでいるのかもしれません。
    しかし、これはなかなかシンドイ世界です。
    そして、ちょっと違うなぁと感じています。

    そんな時に必要なのが、スピリチュアル・パスなんですね。

    今度行った時は、ゆっくりお店を楽しみます。

    • 百木
      百木
      05/14/2017 at 11:57

      conomiさん、行かれたんですねー。見るだけでもなかなか楽しいでしょ? 私はウィンドチャイムのコーナーが好きなんです。木製、金属製、それぞれに個性的な響きがあって聴きほれてしまいます。
      それと鈴をあれこれ置いてるのが興味深いですね。どう使ってるのかな。お経上げるんでしょうか。シンギングボウルとして使ってたりして。
      ここ、日本の方へのお土産選びにも向いてるような気がするんですが、どうでしょう。

      • conomi
        05/16/2017 at 15:01

        百木さん

        こんにちは
        日本もかなりスピリチャルの世界が浸透しています。
        オラクルカードなどもいろんな種類を見かけるようになりました。
        シンギングボール、いいですよね。
        昨年、お寺の本堂でシンギングボールを体感しました。
        山寺で、夜に行われたので、静寂の中でただシンギングボールの響だけを
        体で感じることができました。

        鈴のお土産、いいですね。
        気がつかなかった。次回参考にさせて貰います。
        きっと、日本女子に喜ばれると思います。

        • 百木
          百木
          05/18/2017 at 13:14

          conomiさん、日本の方がハマッている度合いというか、裾野が広そうな気もします。こちらではブームという訳ではなくて、たとえばマインドフルネスとかZENやヨーガを本格的に実践したり、真面目に追求する人々はいるけれど、日本のように”ちょっとスピ”みたいなノリは逆にそれほどでもないかもです。パワーストーンのブレスなども日本ほど一般的ではないですし(ちなみにパワーストーンは和製語で、アメリカではクリスタルといいますよね)。

          ところで、前回書いた鈴とはリンのことでしたが、伝わってました? 鈴棒を回すと一応鳴りましたが、何か今イチな音色でした(笑)。私がヘタだからだったかな。

  2. Conomi
    05/25/2017 at 05:13

    こんにちは

    シンギングボールのことなんですね(笑)
    わたしはまさに「すずなりの鈴」をイメージしていました。

    シンギングボールをお腹にのせて響かせて貰うと、
    とても気持ちいいんですよ~

    「今イチの音色」って・・・。
    百木さん面白いですね。
    お店の中で「今イチの音色」と思った百木さんを想像して、
    ニンヤリしてしまいました(笑)

    そう言えば、「マインドフルネス」もかなり聞かれるようになりましたよ。
    日本人って、食に関しても思いますが好奇心旺盛な人種なのかもしれませんね。

    • 百木
      百木
      05/26/2017 at 11:31

      Conomiさん、シンギングボウル、私もお腹に乗せて鳴らしたことあります。その時の印象はボウルが重いなーと(笑)。私の場合、どうもスピリチュアル的な感性が今イチな感じはあるんですが。鈴はシンギングボウルと形は似てはいても、やっぱり回して鳴らすように作られていないんですよね。

      それにしても、こちらの人はこれをどう使ってるのかなと思いませんか。お経あげてる人はそうはいないでしょうし。でも、お寺もあるし、アメリカ人のお坊さんてね、怒られちゃうかもだけど何か純粋な感じがするというか。葬式とか関係ないからかも知れません。

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