365 Portland

ポートランドの医療のこと。その1

ポートランドの医療ポートランドの未体験ゾーン、病院生活は驚きの連続だった!

去年の夏、ある日突然へんてこな病気というか、かなーりヤバイヤマイの可能性を示唆され、あっという間に大重病人になってしまった私。まさに「青天の霹靂」というやつ。それからは治療のためにあちこちへ移動し、いろんなことを考えた。そしてこの半年間、自分自身にもだけど、アメリカと日本の医療のあり方に様々に驚く日々を過ごした。
これから折々に、その経験を通して感じたポートランドの医療のことを書こうと思う。ただ、あくまで個人的感想なので、その辺ご承知置きください。

ーーーーー

まずお世話になったのは、サウスイーストにあるCenter for Natural Medicine, Inc.という医療機関。アメリカの医療費が高いのはご存知の通りだけど、オバマケアの強制加入のお陰で私も保険があり、ここは地域の「かかりつけ医(Family practitioner)」の一つだった。アメリカの健康保険制度では加入している保険のランクで医療機関が指定され、低額の保険ほど選択肢は狭まるのが普通。

o

センター・フォー・ナチュラル・メディスン。簡素で自然な木っ端葺きの建物。

ポートランドに30年前設立されたCenter for Natural Medicineは、その名の通りNaturopathic(自然治療)の医療機関。いわゆる代替治療のカテゴリに分類される療法を扱い、ホメオパシーやハーブ、バイオフィードバック、漢方・鍼などの東洋系や心理カウンセリング、断食・浄化の指導も行う。こうした所が公的な指定医療機関の選択肢に入っているのは日本では考えられない。もともと私は自然療法が好きなので、興味津々でここを選んだのだ。

さて、私の担当医はDr.ミコライ。自然治療の機関なのでM.D.(Medical Doctor)ではなくN.D.(Neuropathic Doctor)。穏やかなスマイルを浮かべた同情心にあふれたドクターだった。写真がなくて残念だけど、当時それどころじゃなかったので。
最初はミコライ先生も大した病気じゃないと思っていたのだろう。ニコニコと整腸用にペパーミント、不眠にラベンダー油のサプリなんぞを処方してくれた。そして「一応、精密検査に行くようにね」 と提携しているMRIの画像センターを教えてくれた。センター・フォー・ナチュラル・メディスンは標準治療も扱うし、西洋医療機関と密に連携している。

何とエマージェンシーまで初体験。腹ペコだと言ったら、スタッフがサンドイッチを差し入れてくれた。身を乗り出してガッついてる図。自分の写真はブログ初掲載というのに、冴えない姿ですいません。 実は一番上の写真とこれは別の病院なのだけど、それはまた後で。

エマージェンシー病室まで初体験。腹ペコだと言ったら、スタッフがサンドイッチを差し入れてくれた。身を乗り出してガッついてる図。自分の写真はブログ初掲載というのに、冴えない姿ですいません。
実は一番上とこの写真は別の病院なのだけど、それはまた後日に。

ところで、アメリカの病院は画像撮影などの専門検査は外部機関と連携している所が多く、患者本人がスケジュールを立てて、予約を取り管理する。つまり自分で治療計画を作っていくのだ。これは日本の医療のあり方とは大きく異なっていると思う。病院側の都合で一方的に決められることのない反面、病人が治療方法を把握し、計画を立てるのはなかなか大変でもある。もちろん医師はアドバイスはするけれど、それを聞いた上で患者は自由に治療法を選び、自分の納得いくように全体を計画し統括していく訳だ。医者にお任せしたいか、自分の意志が大切か、こんな所にも日米の根源的な違いが見えて興味深い。

・・・こんな調子で書いて行くと延々と続きそうだなー。病気の話ばかりじゃつまらないかもなので、今後、折々にと言うことでね。

鍼ちなみに、最初はお腹の調子が悪いと思っていたので、医者の前にまず鍼に行ってみた(これは私の腕じゃありません)。鍼(Acupuncture)はポートランドにも多くて、大抵は指圧やカイロ、漢方と一緒にやっている。私の担当は白人の女性で技術は確かだった。ただ、その方の手があまりに冷えびえしていて、まずご自分の体温を何とかしたらと、よけいなことを言いたくなり・・・。でも、ついでにやってくれたお灸は気持ちよかったです。

4 comments for “ポートランドの医療のこと。その1

  1. Akenishiki
    02/18/2017 at 15:06

    百木さん、こんにちは。
    ERとは。。大変なときを過ごされていたのですね。お元気になられたことを心よりお喜び申し上げます。

    >つまり自分で治療計画を作っていくのだ
    考えさせられる記事でした。さまざまな場面でタフであることを要求されるアメリカ社会ですが、はたして病気で身体も心も弱っているまさにそのときにこれができるのか、と。それぞれの選択肢について学び、(英語で..orz..)ベストな選択ができるのか、と。こんな場面でもサブウエイサンドイッチの如く、build your ownなのですね。ともあれ、やはりオプションがあり患者がそれを選べるのはいいことなのだと思います。(当州には究極のオプション、DWDAさえありますし。)

    お身体どうぞご自愛ください。

    • 百木
      百木
      02/19/2017 at 09:16

      Akenishikiさん、コメントありがとうございます。
      自分で治療計画をつくるということですが、具合が悪くメンタル的にもストレスを感じている状態でどこまで冷静にできるのか、確かにそう思いますよね。ただ、自分の身体のことなのである意味、当然とも言えると思います。ところが、逆に日本ではこれを全うすることが難しいんですね。病院側の推奨通りの治療ではなく別の希望を言うと、イヤな顔をされたり、受け付けて貰えなかったりもします。また、日本では患者側も「お医者さまにお任せします」という丸投げ体質で、思考停止状態になっちゃうところもあって。
      DWDAのことは、私もうっすら頭に浮かびました。日本ではもちろん違法ですが、それどころか病死だろうと老衰だろうと、家で亡くなると警察を呼んで検死しないといけないんですよね。いずれ、オレゴンのDWDAのことも書いてみたいです。

  2. ng
    06/22/2017 at 20:45

    こんにちは。ポートランドにあこがれを持つ者としていつも楽しく拝見しています。
    わたしは看護師なので、住むのであれば医療系の職に就けたらな…と淡い淡い希望をもっています。
    なので実態がわかるのはとてもありがたいです。また医療系記事を書いてください~!

    • 百木
      百木
      06/23/2017 at 12:24

      ngさん、看護師さんなのですね。ポートランドで入院した時、私は日本人の看護師さんにお世話になったんですよ。やはり心強かったですし、具合の悪い時は日本語で話せたのは助かりました。日本語での雑談も気分転換になりましたし。
      医療の記事、続きをと思っていたのに随分間が開いてしまってごめんなさい。また折を見て書きますね。

      医療用語などは英語が難しいかも知れませんが、多人種の看護師さんが求められていると思うので、ぜひ挑戦して頂きたいです。がんばってくださいね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です