365 Portland

ポートランドのガイド本。

ポートランドZine1Sweet Dreams Pressのジンで知る少し前のポートランドのこと、音楽のこと。

Zine about real Portland “Oh Portland, So much to answer for” from Japan.

これからポートランドに行こうかなという方は、ガイド本や雑誌、ウェブを調べまくっていると思う。日本の取材力はすごくて、地元民もあまり知らないようなショップやカフェ情報なども網羅され、オーナーとまるで親友のような感じで書かれている記事が多いのも特徴的だ。でも、過去のポートランドについてはどうだろう。ほとんどが数年前のポートランドについてさえノーケアだと思う。まあ、昔のことなんてと言われるかも知れないが。

いま話題のカッコ良さげなポートランドだけじゃなく、この街のことをもっと深く知りたい人、そして特に音楽の好きな方に、このジンを紹介したいと思う。Sweet Dreams Press刊の「オレゴン州ポートランドの音楽と人とレコード」ビフォー・ポートランド篇(2009年刊・500円)。私はかなり昔のポートランドも知っているけど音楽シーンについては全く無知で、今さらながらにこんな人達がいたのかーという感慨を持った。

ポートランドZine2

次々にライブスポットが消えて行くポートランドで、がんばっている「Dante’s」。といっても2000年開業と比較的新しい。ビル自体は19世紀のもの。

たとえば「それでもポートランドが受け継ぐもの」というアダム・フォークナーのインタビュー記事には、とても気持ちに刺さる話がある。引用させてもらうとーーー
「ポートランドでは本当にみんな貧乏している。
引越してはじめて、物価の安さと裏腹の現実を知るんだよ。
だからこそ、誰もが既成概念に捉われず、
自分たちなりのやり方で小さなビジネスを始めるんだ」

実際、この街のジェントリフィケーションは進み、私もそのアオリを受けている一人ではある(家賃がどんどん上がり、引越せざるを得ない)。それでも、ポートランドには次世代へ向かう都市としての何か奇跡的なバランスみたいなもの、金銭に縛られない価値観があるのだ。

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アダム・フォークナーのインタビュー記事。

また、ジャッキー・オー・マザーファッカーのトム・グリーンウッドが語る「ポートランドの良いところ・悪いところ」。ポートランドと言えば「多様性の街」と思っている方は多いのではないだろうか。でも、彼は「悪いところ」の一つとして多様性の欠如を挙げている。私はもちろん根からのポートランド人ではないが、この人の意見には同意することも多かった。
なにより、Sweet Dreams Pressを主催している福田教雄さんはじめライターの方々が、本当にポートランドの文化や音楽に興味があって愛情を持って書かれていることが伝わってきてうれしい。

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40年以上前のGary Ogan & Bill Lambなるユニットの”Portland”レコジャケ写真のある扉ページ。

日本から郵便で送ってもらったこの小冊子、ポートランドの夜長にぺらぺらと眺めている(久々に郵便受けで受け取る封筒のうれしさも味わった!)。必死に見てチェックするガイド本じゃないので、ポートランドから行く前とか、日本に帰ってから見るのがいいかも知れない。

興味のある方はSweet Dreams Pressに問合せを。ただ、今も販売しているのかわからないのですが・・・。
トップ写真:Sweet Dreams Press刊「オレゴン州ポートランドの音楽とレコード」ビフォー・ポートランド篇(再販)のカバー。

2 comments for “ポートランドのガイド本。

  1. Mayu
    05/11/2015 at 23:46

    イベントではお会いできて嬉しかったです。ありがとうございました。
    この本、とても気になります。問い合わせてみようかな。最近たくさんのポートランド情報が溢れていますが、何だか面白くなくて。私が滞在中に愛読したのは、Zinester’s Guide to Portlandでした。それを読んで、21st?のAnna bananasに行ったことなど思い出しました。

    • 百木
      百木
      05/12/2015 at 06:45

      Mayuさん
      先日はわざわざPOPUP Portlandイベントに来てくださって、ありがとうございました。私もお会いできてうれしかったです!
      Zinester’s Guide to Portland、いいですよね。私も愛読してます。Anna Bananasって、たぶん私が住んでいる所の割と近くです。

      ご紹介したジンは何と言うか「特殊」で、出てくるミュージシャンも全然知らない人ばかり。でも、説明を読み流しながら失われてしまったポートランドに想像をめぐらすのも、私は結構好きなんですよね。「ここがお薦め」的なガイドブックにはない不思議な魅力があります。それはもしかしたら、見たことのないポートランドへの懐かしさ・・・っていうのも変ですが、憧れみたいなものかも知れないですが。

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