365 Portland

ポートランドの電信柱。

ポートランドの電信柱

電柱の広告は、ポートランド何十年もの街の記憶。

Ads on power poles showing the memories of the town of Portland.

アメリカは電線を地中に埋める所も多いけど、ポートランドにはそれなりに電信柱が立っている。それも木製の(オレゴンは木が多いからかな)。これが格好のご近所広告塔で、新規開店、ライブの日程、車売ります、ギター教室、ガレージセールのお知らせ、ネコが行方不明・・・下に何か貼ってあろうとお構いなしにどんどん上からホチキスで重ね貼りされていく。かくして、何十年の間には写真のような状態になる訳だ。

これはポートランドでは違反です、一応。電柱は電力会社のもので勝手にタダで使っちゃダメよということ。でも、実際には何も貼られていない電信柱なんてありえない。みんな悪びれもせず堂々と貼付けていく。

長いこと広告の仕事をしていたのに、街中に広告が溢れ、モノというモノがすべて広告媒体になっている東京の状況に暗澹たる気持ちになっていた(自己矛盾ですね)。ただ、ポートランドのこの電柱広告、これを私は結構いいと思っている。市民が勝手にやってるところがいい、というのもおかしな話だけど。でも、これが媒体として売られていて小奇麗なポスターなんか貼ってあったらきっと見向きもしないし、やっぱり苦々しく思ったんじゃないかな。

「らしい」コピーはない。かっこいいデザインもない。でも、信号を待ちながらついめくって見てしまうのですよ。このものすごい貼り跡を見てると、人々が生きている街のリアルな歴史を見ている気分になる。人が人に直に訴えかけるエネルギーと言ったらちょっと大袈裟だけど。考えてみると、これが広告の原形だったんだなとも思う。

ポートランドにはそんな素朴な昔が結構そのまま生きているところがあって、それも好きなところです。

ポートランドの電信柱2

電柱を撮った作品を、その電柱に貼付けて「展示」してあった。

Power poles on the street, SE Hawthorne area, Portland, Ore

 

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